睡眠呼吸評価
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- STEP 1受診・装置貸出
- 高輪歯科でカウンセリングを受け、検査装置(WatchPat 300)の使い方をスタッフから説明を受けます。
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- STEP 2自宅で装着
- 就寝前に、腕時計型の本体を手首に装着し、指先にPatセンサー、胸に体位センサーなどを装着します。
(鼻カニューレは不要で、煩わしさがありません。)
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- STEP 3普段通りに就寝
- 普段通りに寝るだけで、自動的にあなたの睡眠データが記録されます。
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- STEP 4装置返却・結果分析
- 翌朝、装置を取り外し、高輪歯科にご返却いただきます。
院⻑がデータ解析を行い、後日詳細な診断結果を説明します。
「いびき」や「日中の強い眠気」に悩まされていませんか?
「家族から『寝ている間に息が止まっている』と指摘されたけれど、自分ではよくわからない…」
もし、あなたご自身や大切なご家族の症状として、このような心当たりがあるのであれば、まずは「睡眠呼吸評価」を受けることをおススメいたします。
いびきは単なる「寝相の悪い音」ではありません。
それは、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という、あなたの生命と全身の健康を脅かす病気が潜んでいる可能性を示す、身体からの重要なSOSサインです。
高輪歯科の「睡眠呼吸評価」は、最新の医療機器を使い、ご自宅で簡単に、この見過ごされがちな呼吸の問題を科学的に解明します。
なぜ、今「睡眠呼吸評価」が必要なのか?見過ごせない現代病「睡眠時無呼吸症候群」
あなたは大丈夫?こんな症状に心当たりはありませんか
下記に挙げる症状は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の典型的なサインです。
いくつ当てはまりますか?
昼間の眠気で困ることがある(仕事中、会議中、運転中などに強い眠気に襲われる)
肥満傾向がある(BMIが25以上)
専門医から高血圧と診断されている
眠りが浅い、しばしば夜中に目が覚める
朝起きても疲れが取れていない感じがする、頭が重い
睡眠中に息が止まることを家族やパートナーから指摘された
朝、喉が乾燥している、または喉が痛いと感じることが多い
これらの症状が複数当てはまる場合、睡眠時無呼吸症候群のリスクは極めて高いと言えます。
自宅で完結。高輪歯科の「睡眠呼吸評価」:精密検査WatchPat 300
高輪歯科の「睡眠呼吸評価」は、患者様がリラックスできるご自宅で、普段通りの睡眠を測定する精密なポータブル検査です。
当院が採用している検査機器:WatchPat 300(ウォッチパット 300)は、世界的に認められている最新の睡眠評価装置の一つです。
この装置の最大の特徴は、非常に簡単で、かつ精度の高いデータを収集できる点にあります。
1. 煩わしい鼻カニューレ(チューブ)が不要
従来の簡易検査では、鼻に細いチューブ(鼻カニューレ)を装着する必要があり、これが気になって寝付けないという方も多くいらっしゃいました。
WatchPat 300は、指先に装着するセンサー(Patセンサー)から得られる末梢の血流量(PAT信号)を連続的に測定することで、呼吸の乱れと睡眠段階(レム・ノンレム)を正確に評価します。
2. 精密な診断指標「AHI」を測定
この装置は、睡眠時無呼吸の診断に不可欠な指標であるAHI(Apnea-Hypopnea Index:無呼吸低呼吸指数)を調べます。
AHIとは、1時間あたりの無呼吸(呼吸が10秒以上停止)と低呼吸(呼吸が浅くなり酸素が低下)の合計回数です。
無呼吸の重症度を客観的な数値で把握することができます。
AHI 5回未満: 正常
AHI 5〜15回: 軽症
AHI 15〜30回: 中等症
AHI 30回以上: 重症
3. 無呼吸のタイプ(中枢性/閉塞性)の識別が可能
睡眠時無呼吸には、主に以下の2つのタイプがあります。
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
舌や軟口蓋(喉ちんこ周辺)が沈下し、上気道が物理的に塞がることで起こるタイプ。
いびきを伴うほとんどのケースがこれに該当し、歯科治療(マウスピース)が有効な場合があります。
中枢性睡眠時無呼吸(CSA)
脳の呼吸中枢からの「息を吸え」という指令が一時的に止まることで起こるタイプ。
当院のWatchPat 300は、専用のセンサーを使用して無呼吸のタイプを識別することができます。
これは、歯科治療(口腔内装置)が有効かどうかを判断する上で非常に重要な情報となります。
検査は簡単!ご自宅での測定手順
「睡眠呼吸評価」でわかること:単なる無呼吸診断を超えた詳細データ
高輪歯科の睡眠呼吸評価は、単に「無呼吸があるかないか」を調べるだけでなく、治療方針を決定するために不可欠な多角的な情報を提供します。
睡眠時無呼吸の診断(AHI・重症度)
前述の通り、AHI(無呼吸低呼吸指数)に基づき、睡眠時無呼吸が正常、軽症、中等症、重症のどの段階にあるかを正確に診断します。
いびきの程度と音響学的特徴
いびきを計測するセンサーにより、いびきの発生頻度、持続時間、そして音の大きさを客観的に評価します。
いびきの音響学的分析は、上気道の閉塞部位や、軟口蓋の振動の程度を推測するのに役立ちます。
睡眠時の体位といびき・無呼吸の関係
重要なのは、「いつ、どの体勢で」無呼吸やいびきが発生しているかです。
仰向け(上向き)で寝ている時だけ無呼吸が悪化するタイプ(体位依存性SAS)
横向きになっても無呼吸が改善しないタイプ
このデータは、生活指導や治療戦略を立てる上で非常に重要です。
睡眠時の酸素飽和度(SpO2)と脈拍
呼吸の乱れが、実際に体内の酸素濃度(SpO2)をどれだけ低下させているかを測定します。
酸素濃度が極端に低下している時間帯や、最低酸素飽和度を知ることで、全身への負担の深刻さを把握します。
また、酸素不足から心臓が無理に働くことで起こる脈拍の異常な変動も検出します。
睡眠の深さ(睡眠段階の評価)
WatchPat 300の独自の技術により、レム睡眠やノンレム睡眠(深い睡眠)といった睡眠の深さを推定することができます。
無呼吸によって睡眠がどれだけ中断され、質の高い深い睡眠が取れていないか(睡眠の分断化)を客観的に示すことができます。
これにより、「眠りが浅い」という患者様の主観的な訴えを科学的に裏付けます。
その他のデータ(総睡眠時間、睡眠効率など)
総睡眠時間、寝床にいた時間に対する実際の睡眠時間の割合(睡眠効率)、睡眠中の覚醒回数など、睡眠全体のリズムと構造に関する包括的なデータも提供します。
睡眠呼吸評価の結果と治療の判定
睡眠呼吸評価装置によって得られるAHI(無呼吸・低呼吸指数)をもとに、総合的に重症度を判定します。
当院では、気道計測機能搭載CT機を導入しています。
分析の結果、気道が狭い方には快眠のためにマウスピース型口腔内装置をおすすめしています。
精密検査が必要な場合:終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)との連携
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)とは、睡眠専門医療機関に1泊入院して行う精密検査で、脳波、心電図、筋電図、眼球運動、呼吸状態、血中酸素飽和度など、より多くの生体情報を詳細に記録・分析します。
睡眠呼吸評価検査の結果、さらに精密検査が必要と判断された場合には、終夜睡眠ポリグラフ検査が受けられる提携専門医療機関を紹介いたします。
診断後のロードマップ:高輪歯科の睡眠ケアサポート
「睡眠呼吸評価」で得られた詳細なデータは、その後の最適な治療方針を決定するための設計図となります。
睡眠時無呼吸の治療法には、主にマウスピース療法、CPAP療法、外科的治療があります。
患者さんの状態やご希望に応じて、適切な方法を選択します。
軽症・中等症OSAに有効な治療:マウスピース療法(OA)
軽症から中等症の閉塞性睡眠時無呼吸、またいびきにお悩みの方に、最も有効で負担の少ない治療法の一つが、歯科で作製するマウスピース(スリープスプリントあるいはOAとも呼びます)を用いる方法です。
就寝時に上下の顎に専用のマウスピースを装着することで、下顎をわずかに前方に誘導し、重力で沈下しがちな舌の付け根(舌根)も同時に前へ引き出します。
これにより気道の閉塞を予防し、空気の通りをよくして呼吸をスムーズにします。
高輪歯科では、作製から治療、そして長期的なメンテナンスまで一貫して行います。
中等症〜重症の標準治療:CPAP療法
CPAP(シーパップ)療法は、持続陽圧呼吸療法とも呼ばれます。
鼻に装着したマスクから持続的に陽圧の空気を送り込み、物理的な圧力で気道が塞がるのを防ぐ治療法です。
主に中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群に対する標準的な治療法となっています。
重症度の高いケースにおいて、マウスピース治療と比較してより確実に気道を広げる効果が期待できます。
考慮事項
装置が比較的大きく持ち運びが不便であること、また、顔にマスクを装着することへの違和感や抵抗感を感じる方も少なくありません。
マウスピースを維持する歯がない、または重症度が高い場合は、連携の睡眠専門機関をご紹介し、CPAP療法で対応する場合があります。
外科的療法
外科的療法は、扁桃肥大やアデノイドなどが原因で気道が狭くなっているケースなど、解剖学的な形態の問題を改善し気道を広げることをおもな目的としています。
原因がはっきりしていて、手術によって効果が期待できる場合に限り選択肢となります。
考慮事項
手術には入院が必要となる場合があり、術後の疼痛や全身状態によっては合併症のリスクもあるため、全ての方に適応となるわけではありません。
