いびきの種類と対策

    いびきはなぜ起こる?〜いびき発生のメカニズム〜

    東京の歯医者、高輪歯科の睡眠歯科医療サービス、オーラルスリープ™で、いびきの種類と対策について解説

    いびきは、睡眠中に喉の奥の空気の通り道、すなわち「気道」が狭くなることで発生する異常な呼吸音です。

    睡眠中は、舌や喉の筋肉が緩みます。
    この緩んだ組織が、息を吸う・吐くたびに通る空気によって振動し、あの独特の騒音を生み出します。

    いびきが大きくなったり、途中で途切れたりするのは、気道の狭さが限界に達しているサインであり、「呼吸が苦しい」という体のSOSにほかなりません。

     

    放置してはいけない「いびき」

    いびきは、多くの人が「単なる騒音」として軽視しがちですが、実はその音の裏に深刻な健康問題が隠れている可能性があります。

    単なるいびき(良性いびき)
    気道が狭くなっているものの、呼吸は停止していない状態。主に騒音や浅い眠りの原因となります。

    危険ないびき(閉塞性睡眠時無呼吸症候群:OSA)
    いびきの途中で呼吸が10秒以上停止する状態(無呼吸)。これは命に関わる病気のリスクを伴います。

     

    あなたのいびきはどのタイプ?〜いびきの種類と危険度〜

    いびきは大きく分けて3つのタイプに分類されます。 あなたのいびきがどのタイプに該当するかを知ることが、適切な対策の第一歩です。

     

    タイプ1:習慣性いびき(良性いびき)

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    危険度:低い(ただし睡眠の質への影響は大きい)

    毎晩、いびきをかくものの、呼吸の停止は見られないタイプです。

    気道が部分的に狭くなっている状態で、完全に閉塞はしていませんが、通る空気が喉の組織を振動させているため、騒音が発生します。

    音のパターンは規則的で、継続的な騒音です。
    音量は大きい場合もありますが、途中で呼吸が停止したり、あえぎ声が出たりすることはありません。

    呼吸は停止しないためOSAのような重篤なリスクは低いですが、いびきによる振動が眠りを浅くし、十分な深睡眠(最も疲労が回復する眠り)を妨げます。
    結果として、日中の疲労感や倦怠感につながります。


    主な原因
    軽度の肥満、慢性的な鼻炎、喉の炎症、仰向け寝の習慣など。

    推奨される対策
    生活の質の向上が目的となります。
    横向き寝の習慣化、就寝前の飲酒制限に加え、歯科で作製する軽度のマウスピース(OA)によるいびき防止が有効です。

     

    タイプ2:単発性いびき

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    危険度:極めて低い

    特定の条件下でのみ発生する、一時的なタイプのいびきです。

    普段はいびきをかきませんが、特定の日の夜にのみ発生します。
    極度の疲労や多量の飲酒、または風邪による喉の腫れなど、一時的な要因で喉の筋肉が緩みすぎたり、気道が狭くなったりすることで発生します。
    一時的なものであり、通常、健康リスクは極めて低いです。


    主な原因
    大量のアルコール摂取(筋肉弛緩作用)、過労、風邪やアレルギーによる鼻づまりや喉の腫れ。

    推奨される対策
    原因を取り除くことが最優先です。
    飲酒量を減らす、体調を整える、鼻呼吸を促すなど、生活習慣の見直しを行います。

     

    タイプ3:途切れるいびき(閉塞性睡眠時無呼吸症候群:OSA)

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    危険度:極めて高い

    これは最も危険なタイプであり、専門的な治療が必須です。

    大きな騒音のいびきが続き、突然10秒以上無音になり、その後、「ガッ!」「ゴホッ!」といったあえぎ声とともに呼吸が再開するパターンを繰り返します。
    喉の奥の気道が、舌や弛緩した組織によって完全に閉塞(シャットダウン)している状態で、無音の間は、呼吸が完全に停止しています。

    呼吸停止による血中酸素濃度の急激な低下と、息を再開するための脳の覚醒が頻繁に起こり、心臓・血管系に過大な負担がかかり続けます。
    放置すると、高血圧、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、認知機能障害など、命に関わる重篤な全身疾患の発症リスクを大幅に高めます。


    主な原因
    顎が小さい・後退している、肥満(特に首回り)、舌が大きい(巨舌)、扁桃腺の肥大、加齢による筋力低下、就寝前の飲酒。

    推奨される対策
    自己判断は厳禁です。
    高輪歯科のオーラルスリープドック™で診断を受け、重症度に応じたマウスピース治療、またはCPAP療法(連携専門機関へ紹介)を速やかに開始する必要があります。

     

    危険ないびき(OSA)を引き起こす主な要因

    なぜ、あなたの気道は狭くなってしまうのでしょうか?OSAの原因は一つではなく、複数の要因が複合的に関わっています。

     

    1. 構造的な要因(歯科と密接な関係)

    顎が小さい・後退している
    日本人には顎が小さく、舌を収めるスペースが不足している方が多く、気道が狭くなりやすい傾向があります。

    肥満
    首回りや喉に脂肪がつくと、気道を物理的に圧迫します。

    扁桃腺の肥大
    特に小児や若い方のOSAの原因となります。

    舌が大きい(巨舌)
    舌の付け根が喉の奥に沈下しやすくなります(舌根沈下)。

     

    2. 生活習慣・その他の要因

    飲酒
    アルコールは筋肉を弛緩させる作用があり、喉の筋肉が緩みやすくなります。

    喫煙
    喉の粘膜が炎症を起こし、腫れることで気道が狭くなります。

    仰向け寝
    睡眠中に重力で舌が喉の奥に落ち込み(舌根沈下)、気道を塞ぎやすくなります。

    加齢
    喉の筋肉(舌筋など)の筋力が低下し、気道を支える力が弱くなります。

     

    いびき対策のロードマップ:今日からできることと専門的なアプローチ

    高輪歯科のオーラルスリープ™では、ご自宅でできる簡単な対策から、専門的な治療まで、いびき解消のためのロードマップをご提案します。

     

    ステップ1: ご自宅でできる簡単な対策(良性いびきの場合)

    東京の歯医者、高輪歯科の睡眠歯科医療サービス、オーラルスリープ™で、いびきの種類と対策について解説

    横向き寝の習慣化
    仰向けではなく、横向きで寝ることで舌根沈下を防ぎ、気道が開きやすくなります。
    抱き枕やクッションを使って、自然に横向きを維持しましょう。

    アルコール・カフェインの制限
    就寝前の飲酒やカフェイン摂取は、筋肉の弛緩や睡眠の質の低下を招くため控えましょう。

    鼻呼吸の徹底
    鼻づまりがある場合は、耳鼻咽喉科での治療や、市販の鼻腔拡張テープなどを使って鼻呼吸を促しましょう。

     

    ステップ2:専門的な判定と治療の選択(危険ないびきの場合)

    東京の歯医者、高輪歯科の睡眠歯科医療サービス、オーラルスリープ™で、いびきの種類と対策について解説

    ご家族から「いびきが途切れる」と指摘されたり、日中の眠気や疲労感が慢性化している場合は、自己判断せずに専門的な睡眠検査を受けることが必須です。


    精密検査(オーラルスリープドック™)
    高輪歯科では、ご自宅で簡単にできる睡眠呼吸評価(ウォッチパットなど)を行い、あなたのいびきの裏にOSAが潜んでいないかを科学的に診断します。

    オーラルスリープドック™について


    2. 重症度に応じた対策と治療
    軽症〜中等症の場合は、歯科で作製するマウスピース(口腔内装置:OA/スリープスプリント)が非常に有効です。
    マウスピースは下顎を少し前に出し、気道を広げることでいびきや無呼吸を抑制します。

    中等症〜重症の場合は、CPAP療法が標準的な治療となります。
    当院では、信頼できる睡眠専門機関をご紹介し、スムーズに治療を開始できるようサポートいたします。
    また、肥満や食習慣が原因となっている場合は、栄養や運動に関するアドバイスも行います。

    マウスピースについて

    CPAP療法について

     

    まとめ:いびきを放置しない。口からはじめる健康習慣。

    東京の歯医者、高輪歯科の睡眠歯科医療サービス、オーラルスリープ™で、いびきの種類と対策について解説

    いびきは、あなたの「呼吸の質」が低下しているという明確なサインです。
    単なる騒音として放置することは、将来の命に関わるリスクを見過ごすことにつながります。

    高輪歯科のオーラルスリープ™は、口腔内の専門家として、あなたのいびきのタイプと原因を正確に突き止めます。
    そして、構造的な問題に対して最も効果的なマウスピース治療を提供するか、あるいは重篤な場合は専門機関と連携して最適な治療をご提案させていただきます。

    今日から、あなたの「いびき」を「健康習慣」に変えましょう。

     

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